長野前期研修活動レポート 2021年11月1日(月)~2日(火)
- 長野県、長野県森林組合連合会、(一社)長野県林業労働財団、林業・木材製造業労働災害防止協会 長野県支部、(厚生労働局)長野労働局、中部森林管理局の後援を受けて、安曇野市堀金公民館、松本広域森林組合「もくりゅう館」、並びに長野県森林組合連合会中信木材センターで2日間の研修会を開催しました。
- アルプス山脈の雪化粧と山々の紅葉する伐採作業が本格化する時期に、研修生と経営者・管理者並びに安全衛生装備・装置メーカーなど総勢47名の皆さんにお集まり頂き開催しました。
11月1日(月曜日)安曇野市堀金公民館(講堂)で座学とワークショップ、並びに安全衛生装備・装置装着体験などを行いました。
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- 開催に伴うオリエンテーションでは事務局より事業の目的、プログラム、チェーンソー実習に伴う安全対策などの説明がありました。また、コロナウイルス感染拡大に伴う協力事項の説明がありました。
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- オリエンテーションに続き、森林環境リアライズの石山浩一講師による「近年の林業労働災害の発生状況、改定林業労働安全作業の基準、農林水産業・食品産業の作業安全のための規範」についての講義を行いました。
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- 死亡災害は中長期的には減少傾向にあるが、他産業に比べて死傷災害率が非常に高く、結果的に労災保険率が高止まりの状況で林業事業体の経営圧迫や労働者の給与の押し下げの要因となっているなどの説明がありました。
- 大阪大学大学院人間科学研究科佐藤眞一教授の「林業の働き方改革~中高年期の強みと弱み~」と題する講義は、コロナウイルス感染症防止対策に伴いWeb講座としました。
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- 講座では、中高年者の事故を防ぐための対策など丁寧な説明がありました。研修生は熱心に聴講していました。
- 研修会場には伐木実習の手順を示したポスターを掲示して、作用手順の予習が出来る工夫を行いました。また、握力、背筋力、屈伸の測定器具を置いて、休憩時間などに自由に計測して頂き、年齢別の平均値と比較を行って頂きました。参加者は自身の計測結果を年齢別平均値と比較して、再計測するなど賑やかに体験していました。
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- 午後からは、林業技能教育研究所 飛田京子講師によるワークショップ(仕事年表の作成)をグループ活動として行い、最後に活動内容の発表を行いました。
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- 自身が林業に関わった歴史を振り返るとともに、これからの目標などについて、グループ内で共有しました。その後、一人ひとり発表して頂きました。発表は飛田講師の鋭く楽しい質問を受けて、笑いありの賑やかな雰囲気で活動を行いました。
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- 会場には複数の安全衛生装備・装置メーカーにブースを出展していただき、初日研修の最後に、各メーカーにショートプレゼンテーションを行っていただきました。
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- 安全衛生装備・装置の装着体験時間に林業労働災害VRシミュレーター体験も行いました。リアルな災害体験に多くの研修生は驚いたり、仰け反ったりしていました。
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11月2日(火曜日)松本広域森林組合「もくりゅう館」と隣接する長野県森林組合連合会中信木材センターで実習を行いました。
- 実習の前にもくりゅう館で林業技能教育研究所 飛田京子講師による「操作技能のトレーニングと効果」について座学を行いました。
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- 実技研修は、4名ずつの2グループに分けて、Aグループは岩手県一関市の武田講師(JLC選手)が担当し、Bグループは飛田講師が担当し、研修生とコミュニケーションをとって研修を行いました。
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- Aグループは武田講師が担当して研修を行いました。
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- Bグループは飛田講師が担当して研修を行いました。
- 実技研修では、初めに自身の伐木方法で指定する受け口深さ、角度、つる幅・高さで伐木して頂き、規定寸法の再現性(現状の技能力)を確認しました。
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- 最初の伐木の後には、指定した受け口深さ、角度、つる幅・高さなど再現の正確さを計測します。飛田講師より計測方法とその数値の記録方法を説明しました。
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- 自身の伐木のあとに、飛田講師と武田講師のデモンストレーションによる正しい受け口・追い口の作り方の指導を行いました。
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- デモンストレーション後に、研修生が持参したチェーンソーのガンマーク方向の精度をチェックし、ガンマークの見方を確認しました。
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- デモンストレーションとガンマークの見方を学んだあとは、15ⅿ先の目標のズレが非常に少なくなり、研修の成果が見られました。
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- 伐木実習はグループごとに正しい受け口・追い口づくりの指導を互いに行って、自身の課題を認識して、より高い精度の伐倒技術の取得を行いました。研修生は秋晴れの天気のなか、熱心に伐木訓練を繰り返しました。
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- 伐木研修の合間には、チェーンソーの目立てについて、武田講師の指導があり、多くの研修生が真剣に聞き入っていました。
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